2021-01-06

麒麟と11年戦った一向宗 流れをくむ朝事の声

早朝から、境内の明かりが外に漏れ、手水にも、明かりがともっています。

近くの寺では、毎日、朝事が行われています。

このあたりは、浄土真宗本願寺派の家が多く、北陸門徒、尾張門徒、紀州門徒、石州門徒と並ぶ「安芸門徒」と呼ばれる地域。

1月3日に放送されたNHK大河ドラマ「麒麟がくる」。第39回「本願寺を叩け」の流れをくむ宗派です。

当時は「一向宗」と呼ばれていました。「一向」とは「ひたすら」という意味があり、「一つに専念すること」を意味しています。『仏説無量寿経』に「一向専念無量寿仏」と記されていることから、とくに阿弥陀仏の名号を称えることと解釈され、親鸞を宗祖とする教団(本項では「真宗教団」とする)を他の宗派から指す呼称となった。とくに浄土宗は、親鸞の教団が「浄土真宗」と自称することを嫌い、「一向宗」の称を用いました。
明治時代までが一向宗、その後浄土真宗となり、浄土真宗本願寺派となったのは戦後のことです。


「麒麟がくる」では織田信長は現在の大阪城の場所にあった「石山本願寺」を攻めたときは、安芸門徒が兵糧などの後方支援をしたため11年かけても攻め落とせませんでした。
昔の僧侶は僧兵と呼ばれ、弁慶のような雰囲気。毛利元就が勢力を伸ばしたのは背景に安芸門徒の力があったからだとされています。
太平洋戦争でも日々常朝事を欠かさないことなど、信仰心が強い地域です。

枯山水の境内。足跡のない筋がどこまでも続いています。


本堂からは、親鸞聖人が、感銘を味わい深い詩を、後の世に伝え示した「正信偈」の声が境内に流れてきます。


静寂の中、漏れる明かりから朝のお勤めが伝わってきました。



 広島ブログ  ふくおかひろし幸か福岡かふくおかひろし email:blogger@fukuoka.am

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2 件のコメント:

  1. 明治時代までが一向宗、その後浄土真宗となり、浄土真宗本願寺派となったのは戦後
    って、全く存じませんでした。
    ウチも安芸門徒なんですが・・・
    教えていただいてありがとうございます。

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    1. いえいえ(笑)浄土真宗の歴史をたどると、皇室とゆかりがあったり、政略的なことがあったり・・・奥深いですよ。

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