2014-11-11

賢治が愛した高原 種山ヶ原は空が近かった

 晩秋の種山ヶ原を訪れた。
岩手県奥州市、気仙郡住田町、遠野市にまたがる物見山を頂点とした標高600~870メートルに位置した高原地帯である。

 ここは、宮沢賢治「種山ヶ原」の舞台となった場所。ここには彫刻家の中村晋也が制作した「風の又三郎」の像が立ち、眼下には北上川をはじめ遠くは岩手山が望める。

 幾度もこの地を訪れた賢治は種山ヶ原をこよなく愛した宮澤賢治は、幾度となくここを訪れ数多くの作品を残している。

 「♪遠き山に日は落ちて・・・」。戦後、ドヴォルザーク交響曲第9番に堀内 敬三が詩をつけたもの。それをさかのぼること20年あまり前。同じ曲に「種山ヶ原」という詩で歌っていたという。

 種山ヶ原の強い印象を詠んだ「牧歌」を刻んだ歌碑が建てられている。

 「♪種山ヶ原の、雲の中で刈った草は、どごさが置いだが、忘れだ、雨ぁふる・・・」

 大正13(1924)年夏に上演した「種山ヶ原の夜」の劇で、ナラ・カンバ・カシワの木の霊が登場し歌った。三つの音でできているメロディー。素朴な歌詞におぼえやすい節回しだった。

 ちょいと寒かった種山ヶ原。「風の又三郎」で強い風が吹く中、下界よりも空が近かった。


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