モノトーンの世界に、懐中電灯がつくる一筋の光が、辺りの命を吹き込んでいました。
毎朝の日課である散歩。秋が深まるにつれて日の出は遅くなり、同じ時刻に出発しても、辺りはまだ漆黒の闇に包まれています。
山あいの道を抜け、農地のパトロールへ。
人の気配に驚いた鳥が羽音を立てて飛び立ち、辺りからイノシシの気配も感じます。
ミステリーゾーンに迷い込んだような世界。ちょっぴり怖さもありますが、こんな早朝の山道では、野生動物よりも人間と出会うほうが、恐ろしいかもしれません。幸い、これまで誰かと鉢合わせしたことはありませんが。
昨夜の雨に濡れた道はしっとりと落ち着き、木々から滴り落ちるしずくの音だけが響いていました。
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幸か福岡かふくおかひろし
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