2014-12-29

鏡のような瀬戸内海 第38すみせ丸の解体を見る

 今日の広島は小春日和。穏やかな一日。瀬戸内海も鏡のようだった。

 体調も良くなったので海にブラリ。人間社会の役割を終えた船が解体される現場を見ている。

 解体業者は、東日本大震災の津波で岩手県釜石港の岸壁に乗り上げた全長100メートルを超す大型貨物船アジアシンフォニー(4724トン)を当地まで運び解体を手がた実績もある。

 今日も、解体が終わろうとしている船があった。

 白く塗りつぶされた船名から、かすかに北九州船籍の第三十八すみせ丸だと分かった。

 本年3月26日午後8時すぎ、兵庫県姫路市の家島から北西約3キロの瀬戸内海で、ケミカルタンカー「海晴丸」(748トン)とセメントタンカー「第38すみせ丸」(699トン)が衝突。双方の乗員11人全員は救助されたが、第38すみせ丸は家島の北北西約5キロの水深約10メートルに沈没。6月2日に引き上げられこの地に運ばれてきた。

 近くには造船所も。ここに足を運ぶたび、役目を終えた船が、新しく生まれ変わってくる社会の営みを感じている。


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