2020-08-15

コンクリート船「武智丸」 太平洋戦争の様子今に伝える

コンクリートのフレームが整然と並んでいます。建物ではありません。75年前に使われていた船の内部です。

今日8月15日、75回目の終戦記念日を迎えました。



軍都だった広島市、戦艦などを建造した呉市など、戦争の色合いがある中、世界で初めて原子爆弾を投下された被爆地となり、戦争と平和が混在する場所です。
そのため、戦争遺構が多く点在しますが、三四半世紀立った現在では、遺構の荒廃が進み、色あせているものもあるので、機会を見つけては訪れています。

呉市安浦町にある武智丸。太平洋戦争で使われたコンクリートでできた船です。

太平洋戦争で鋼材不足を補うため、舞鶴海軍工廠林邦雄技術中佐がコンクリート船を設計、研究の結果採用され、大阪府で土木会社武智昭次郎が高砂市の塩田跡地にある造船所で建造しました。

武智丸は1944年から45年にかけて4隻建造され、3隻就航、遠くは南方にも航海されたと伝えられています。

全長64メートル、幅10メートル、排水量2300トン。

コンクリートが頑丈なため、今でも防波堤としての役割をしています。

潮位が大きい瀬戸内定でも、ほとんど劣化が見られません。

大きな船体は2隻着底しています。75年のときが過ぎた今でも、当時の様子を知ることができます。






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