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2020-04-07

大震災から甦る「フェリー亀山」 気仙沼の香り乗せ瀬戸内海走る

三原港に向かって、フェリーボートが入港してきました。

船は「フェリー亀山」。もともとは、宮城県気仙沼市と沖合に浮かぶ大島を、およそ25分で結んでいたフェリーでした。
フェリー亀山

「亀山」は、大島にある山の名前。気仙沼市赴任中に乗船した船です。

現在は、三原市←→佐木島(鷺港)←→因島(重井)を結んでいます。
フェリー亀山
気仙沼 フェリー亀山

東日本大震災では、大島汽船のすべての船舶が被災。この船も、大島・浦の浜港に打ち上げられましたが、同じ年の11月1日に定期航路に甦った奇跡の船です。

昨年の今日4月7日、気仙沼大島大橋の開通に伴い、100年続いた定期航路に幕を閉じました。最終便は、奇跡の復活を遂げた「フェリー亀山」。午後7時、気仙沼・エースポートを出発し、最後の航海に旅立ちました。

昔と比べて、コスチュームも一新しましたが、面影は当時のまま。
フェリー亀山
気仙沼 フェリー亀山

平成16年ここからおよそ25キロ東、福山市にある本瓦造船の567番船として建造されました。

客室の途中に「カモメとのふれあい広場」のパネルがありました。

気仙沼市では、スナック菓子を求めて、カモメが群れていましたが、今は、パネルだけが面影を残しています。

当時のままの船室。

ガソリンスタンドの「気仙沼商会」が寄贈した温度計。

「気仙沼市観光協会」のQRコード。残念ながらサイトはリンク切れでしたが、懐かしい文字の数々。

思い出に浸りながら、船は走ります。このあたりは、潮流も早いところがある海域。
以前、気仙沼では強風で、しばらくの間船が欠航した思い出もよみがえりました。

「喫煙されるお客様へ」。あなたのモラルが三陸の豊かな海を守ります。

東日本大震災を乗り越え奇跡の復活をした船は、穏やかな瀬戸内海の風を受け、ちょいとだけ三陸の香りを乗せて第二の人生を走っています。

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