作業服に身を包んだ作業員が、スクラップの処理をしていました。
総事業費115億円を投じ、技術の粋を結集したテクノパーライナー「SUPER LINER
OGASAWARA」の解体が始まっていました。
船体はアルミ合金。スクラップは太陽の光に光っていました。
テクノスーパーライナー(TSL)は、平成13(2001)年1月24日に扇国土交通大臣(当時)が小笠原諸島を視察。26日の定例記者会見で、小笠原航路におけるTSL就航の可能性について言及したことを皮切りに、9月には石原都知事(当時)も所信表明演説で、TSL就航を実現させたいと表明
平成16(2004)年11月に「スーパーライナーおがさわら」と命名し進水しました。
「海の新幹線」のスローガンのもと、国家プロジェクトとして開発され、アルミ合金製の船舶としては、建造当時は世界最大級の超高速船。742人を乗せて、38ノット(時速70キロ)の高速航行が可能で、この船を使って、都心から父島まで25時間から約16時間に短縮する計画でした。
しかし、石原知事は乗客より燃料が重いほどの燃費、燃料の高騰で年間約30億円の赤字が見込まれることから就航は困難との見解を示し頓挫。
その後、東日本大震災で宮城県石巻市に寄港して被災者に無料開放されたのが最後、この地に来ました。
船内の内部も外から確認できます。
スクラップは小分けされた袋に入れられトラックに詰まれていました。
本当に来て2カ所。この場所で終焉となりました。
この船を追い続けてもうすぐ5年。最後まで見届けたいと・・・。
公式サイト幸か福岡かふくおかひろし