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2016-08-24

1年前に上陸 「情島」時間がゆっくりと進む

1年前の今日は、呉市の南に浮かぶ情島(なさけ・じま)に渡っていました。
島の周囲は4.4キロ、面積0.69平方キロ。
本年3月31日現在、5世帯7人が暮らす離島。1日3往復の日常生活航路が走っています。

「情島」の由来は、厳島奉幣使のお供船が漂着して「情けない喃(のう)」と嘆声を漏らしたという説。
「地誌阿賀町」では、その昔、情島に治作という若者が、対岸の波多見(現・呉市音戸町)の盆踊りに行った夜、地元の美しい娘お浦と出会い、恋に落ちました。ほかの村人との恋愛は禁じられ、掟(おきて)を破ったお浦は波多見の若者に海に突き落とされ亡くなりました。それを知った治作も後を追って海に飛び込んだという悲しい物語。
お浦が治作と渡った岬を「お浦岬」といい、それを今では「大浦岬」に。人目を忍んで恋を囁いた無人島、それを「情島(なさけじま)」と人々は名付けたという説もあります。
島から見る波多見も多くの家が建ち並んでいます。

情島は安芸の桃源郷とも言われ、旧石器出土跡・火の釜古墳群、藩馬放牧場跡、七不思議の奇跡・平家一門との伝説などがあります。

昔は子どもたちの歓声が響いていた小学校も今では静寂に包まれ、二宮尊徳の像だけがたたずんでいました。

島には自動車が見当たらず、通れる道もないため、歩いて行動できる集落。細い路地が続いていました。

時間がゆっくりと進んだひとときを過ごしました。



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