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2014-08-17

鯛の淡白な風味 最後の晩餐を楽しむ

 「うまいもの食べさせてや」。

 故郷の味に飢えていたので、いつもの店に。今宵が郷里で最後の日となる。

 醬油の味から西日本と東日本では違っている。幼少期から、薄味に慣れ、瀬戸内の味に親しんでいたので、故郷の味を連日口にしていた。

 「はい。どうぞ」

 出てきたのは、鯛のアラ抱き。

 鯛の淡白な風味が口いっぱいに広がった。

 明日の早朝、東北へ旅立つ。郷里でささやかな最後の晩餐を楽しんだ。


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